ウガンダ生活

ウガンダ・ブイクウェの生活を実況中継中

「自分」という相棒(5/5)

ORPHAN (孤児) こういうことについて考えたり、取り組んだりしていると「何やってるんだか、結局ただの気休めじゃん」みたいな冷めた考えが頭に浮かんでくることも、実はしばしばあります。 自分で自分をどう取り扱おうとも、それは結局愛してくれる他人がい…

「自分」という相棒(4/5)

自分という得体の知れないもの 「自分を愛する」ことについてこうして考えつづけていった結果、そもそも自分とはなんなのか、それはどれほど自明な概念であるのか、私はだんだんと自信がなくなってきました。 自分という存在の定義として「他者と同様己の感…

「自分」という相棒(3/5)

自分を愛する 一般に「自分を愛する、大切にする」ための考え方やメソッドはいくつか提唱されています。 私にとって参考になったのは『「生きづらさ」との格闘と、読書』の記事でも紹介したケイティ・バイロンの書籍でした。 原初が手元にはないので、覚えて…

「自分」という相棒(2/5)

相反する自分 自分を好きでない人間にとって自己像にまつわる理想と現実のギャップが及ぼす脅威は大きなものとなります。条件付きでしか自分を認められない場合、ありのままの自分の姿を見つめることは、自分の存在理由を脅かされることにも等しいからです。…

「自分」という相棒(1/5)

あなたは自分のことが好きですか? この質問に手放しで「はい」と答える人を、私は心から羨ましく思います。そして「いいえ」「わからない」と答える人に共感します。 私は自分のことがあまり好きではありません。また、好きではないからこそ「自分を好きに…

ウガンダ観光4

カプチョルワ編2 カプチョルワでの2日目は、コーヒーツアーに参加しました。 ウガンダはコーヒーの産出国として有名で、その規模は国全体の輸出額全体の27%を占め、世界9位の生産国として名を馳せています。私の前の職場の輸入食料品店でもウガンダ産のコー…

ウガンダ観光3

カプチョルワ編 カプチョルワはウガンダ最東部、ケニヤとの国境沿いに位置するエルゴン山北麓の県です。カンパラ、ジンジャの後はこちらのシピ滝を見て来ました! カンパラから直通バスに乗ること、6時間ほど。 朝ごはんがわりの焼き鳥(?) 徐々に景色が変わ…

ウガンダ観光2

カンパラ編 カンパラは首都研修で一ヶ月滞在したこともあり、モスクやマーケットなど主な場所は行ったことがあるのですが、この度友達と新たにいくつかの場所を開拓してみました。 寮のすぐ近くにあるモールの映画館。「アベンジャーズ」シリーズ最新作公開…

ウガンダ観光1

この度日本から二人、別々に友達が来まして、ウガンダ紹介がてら国内を旅行しました。 ウガンダは国民の八割が農民ですが、国のGDPのおよそ半分をサービス業(宿泊・飲食)が占めるという特異な国。それだけ観光業が影響しているのでしょうか? そんな国ウガン…

マリリンと私4

⑤賢いマンソン バンドの人気絶頂期だった1999年、ある恐ろしい事件がアメリカで起きました。かの悪名高きコロンバイン高校銃乱射事件です。 コロンバイン高校の生徒、エリック・ハリス(Eric David Harris)とディラン・クレボルド(Dylan Bennet Klebold)…

マリリンと私3

③笑えるマンソン 最近になってやっと知られてきたマリリンの魅力の一面として、実はかなりユーモラスな人であることが言えるでしょう。 セールスの最盛期にはセンセーショナルなイメージが先行して生ける悪魔のような扱いすら受けていましたが、その後メディ…

マリリンと私2

②つくり込みマンソン マリリン・マンソンは、ただのバンドではありません。それは一つの概念であり、象徴であり、そして何よりも作り込まれた人為的なコンセプトなのです。私にとってこのバンドがもたらした最大の衝撃はそこにありました。 わかりやすいのは…

マリリンと私1

みなさん、マリリン・マンソンをご存知でしょうか? 89年に結成された、フロントマンことマリリン・マンソン率いるアメリカのロックバンドであり、90年代のインダストリアルロック、ショックロックシーンを代表する音楽作品の数々を生み出したバンドでもあり…

農家ホームステイ

前回の長文記事『「生きづらさ」との格闘と、読書』を書いたあと、思いの外いろいろな方からコメントやリアクションをいただきました。書いているときは「こんなくっそ長い記事読む人いるのか・・・?」と自分でも半信半疑だっただけに、とても嬉しかったで…

「生きづらさ」との格闘と、読書10

社会以前へ こんな風にして私の「生きづらさ」は時間をかけ、紆余曲折をへて、ときに思わぬことをきっかけにしながら、少しずつ軽減していきました。 もちろんいきなり全てが怖くなくなったわけではありません。依然として将来への不安はあるし、発作的な孤…

「生きづらさ」との格闘と、読書9

意味の向こう側 ここから、私の興味は哲学・社会学・心理学から、急激に科学の分野へ移行していきます。 自分の「生きづらさ」を分析・解体するために、私はこれまでずっと社会の中における人間の「あるべき姿」に目を向けてきました。けれど今やこの「べき…

「生きづらさ」との格闘と、読書8

「虹の解体」 おそらく生まれてからずっと一神教的な世界観のもと生きているひとにとって、神様のいない世界を思い描くのが困難であるのと同じように、私の無神論者としての立場もまた頑なに揺らぐことはありませんでした。それどころか上記著書を始めとした…

「生きづらさ」との格闘と、読書7

生きていてもしょうがない・・・ しかしこの急旋回は、私にはいささかの劇薬でした。 それもそのはず、それまで二十数年間を「他人に愛されること」だけをほぼ唯一の目的にして生きてきたのだから、そうすぱっと他に代わる人生の目的が見つかるはずもありま…

「生きづらさ」との格闘と、読書6

もしかして人間嫌い? フロムの「愛するということ」を読んで以来長らく、私はすごく博愛的な人間を目指していたし、自分にそうなるポテンシャルがあると思い込んでもいたのですが、ケイティの著作を読んで初めて私は「そもそも私は自分の存在価値を確かめる…

「生きづらさ」との格闘と、読書5

そもそも愛されることは必要かどうか 振り出しに戻って困り果てていた頃、中目黒のブックオフのワゴンセールで、私はこれまたモテク本と間違えて妙な本を購入します。これがケイティ・バイロンの「探すのをやめたとき愛は見つかるー人生を美しく変える四つの…

「生きづらさ」との格闘と、読書4

手段の目的化 「愛するということ」は平易な言葉で書かれた、非常に読み易い本です。しかしそこに書かれた理論の実践は全く簡単なものではないということを、その後今に至るまで私は痛感し続けることとなります。 はれてマネージャーになり、一年半ほど管理…

「生きづらさ」との格闘と、読書3

「愛されたい」が高じて この頃から私の最大の関心は、異性関係においていかに無限大の愛情をパートナーから取り付けるかということへ移っていきました。子供時代の親との関係が交換不可能なものならば、その分今から新しい誰かに愛されなければ割に合わない…

「生きづらさ」との格闘と、読書2

原因論の罠 最初に壁にぶち当たったのは大学に入った頃でした。それは「生きづらさの原因がわかったからといって、生きづらさそのものが取り除かれるわけではない」という、今にして思えば当たり前の気づきがきっかけでした。 要するに、「私が生きづらいの…

「生きづらさ」との格闘と、読書1

10代の頃から今日に至るまで、ずっと漠然と「生きづらいなあ」と思ってきました。 ここで私が言う「生きづらさ」とは、自分の中にある他人への劣等感、その裏返しのプライドの高さ、虚栄心、羨望感、孤独感、嫌われることへの恐れなどなど・・・総じて、他者…

学校イベントとKyendi Landing Site

配属先で知り合ったSusanの娘の学校のイベントに参加してきました。 出発前、長屋でお昼のためのお弁当を作るお母さんたち。中に入れるのはマトケ、ごはん、パスタ、そしてロイコと呼ばれるスパイスで味付けしたチキン。ウガンダではチキンが一番高級なお肉…

北部での研修

グルと呼ばれる北部で野菜栽培を通じた農民の収入向上プロジェクトがあり、そちらを見学してきました。 過去の内戦で国内避難民が発生した地域で、現在は平和を取り戻してインフラも再構築されているものの、住んでいる人々の多くが辛い思いをした場所でもあ…

活動開・・・始?笑

いよいよ赴任地での活動が始まりました。思えば去年の2月に合格通知を受け取ってからほぼ一年経ったんだなあ。一時期は合格の喜びも薄れて「っていうか本当にウガンダに行くの私??」って感じだったけど、結局こうやって実際に来て、分からないなりに生活…

任地での生活2

私の任地であるニェンガは、首都であるカンパラとナイル川沿いの大きな街ジンジャを結ぶ、カンパラ-ジンジャロード沿いにある、小さな村です。ウガンダは国民の八割が農民という国で、特に小規模農家が多いのが特徴だそう。ニェンガの住民の多くも、ウガンダ…

任地での生活

3/5からウガンダ中央部東寄りのブイクウェ県・ニェンガで一人暮らしが始まりました。私は任地で四人めのボランティアで、隣近所の人はみんな過去のボランティアのことも知っている様子。たまに「おはよ〜」と日本語で挨拶されることも。田舎なのでこれといっ…

久しぶりに更新

長らく更新が滞ってました。 一カ月の首都研修が終わって無事赴任地へ本派遣となりました。初めてのウガンダ一人暮らしが始まって、なんとかかんとか毎日暮らしております。水道のない生活は正直なところそこまでしんどくもなく、、、というのも近所の子供や…